なぜ血圧を下げなければならないのでしょうか。それは、脳卒中や心筋梗塞のリスクが減るから、そして、血圧を下げると全体として寿命が延びるから、です。
これまで血圧を下げた人々と、そのままの人々とを比べて、さまざまな実験が行われてきました。結果、血圧を下げることで、脳卒中や心筋梗塞のリスクが低くなり、それ以外の死亡も減りました。脳卒中や心筋梗塞のリスクは、糖尿病、高脂血症、たばこ、肥満、家族歴(自分の親が心筋梗塞や脳卒中になったか)と合わさると、より高まるため、それらの方は特にしっかりと抑えるべきです。
Q:どこまで下げるか。
→生活習慣の改善などを行い、120/80mmHg以下にすることが目標です。140/90mmHg以上の方や他のリスクをお持ちの方は、薬も使って治療します。「しっかり下げた方が良い」ということがわかってきました。
Q:血圧を下げることで害にはならないか。
→害にはなりません。血圧が下がりすぎると、立ち眩みやめまいなどの症状が出ることがあるので、薬を使い始める場合は注意します。
血圧は1日のうちでもかなり上下するので、何度も測定して自分の値を知りましょう。
今後、100歳を超えて生きる時代となります。大きな病気を起こすことなく過ごせるよう、当院では血圧を始めとした生活習慣病の管理をしっかりと行ってまいります。
<次の記事へ> 福井市の「こころとからだクリニック」を訪問しました
<前の記事へ> 伊勢参り(令和)