私は、新型コロナウイルスが流行を拡大している今、気管支喘息の方には、よりいっそう日々のコントロールを大切にしていただきたいと考えています。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、「気管支喘息は新型コロナウイルス重症化の要因の一つである」と報告されています。
気管支喘息は、インフルエンザウイルスなどウイルス性感染症で悪化することが多く、風邪症状や気管支炎がきっかけとなり、ひどい発作を引き起こすことがあります。
一般的なコロナウイルスは風邪症状を引き起こしますが、新型コロナウイルスは風邪症状にとどまらず肺炎を引き起こすほどの感染症であり、喘息増悪に伴って、呼吸不全が重症化する危険が考えられます。
では、「今、気管支喘息の方にできること」はなんでしょうか。それは、「しっかりと吸入を続ける」ことです。喘息は、薬で症状が治まると、つい「もう吸入をやめてもいいかな」と思ってしまいます。しかし、喘息の方の場合、症状が治まっても気道の炎症は残っています。炎症がある状態で新型コロナウイルスにかかってしまうと、重症化するリスクは高くなります。
重症化するリスクを少しでも減らす意味でも、気道の炎症を抑えるため日頃のコントロールをしっかり行い、吸入をしっかりと続けていただくよう、お願いいたします。
当院に通院されている方で、感染が怖くて受診できないという方は、オンライン診療で定期処方することも可能です。ご希望の方は、お問合せ下さい。
<次の記事へ> 受診の方法が選べます(オンライン診療・電話診療など)
<前の記事へ> クリニックでやっている手洗い