娘の便秘について

娘が乳幼児だった頃の便秘について

 私の娘には、健康面で二つ心配なことがありました。
 1つが喘息で、1つが便秘です。
 3ヶ月頃から、自力で全く便が出なくなりました。心配した妻は病院で便秘薬をもらったり、自分の食べ物にもナーバスになりましたが、娘の便秘は一向によくなりません。排便から3日から1週間経つと浣腸をしましたが、妻は毎回痛くて泣く娘がかわいそうで、浣腸をするときは仕事から帰る私を待って一緒に浣腸をしました。
 離乳食が始まって、娘に果物や根菜など繊維質のものを食べさせることが出来るようになっても、娘の便秘は変わりませんでした。便はさらに硬くなり、肛門から多量に出血したこともありました。処方された酸化マグネシウムもラキソベロンもそれほど効きませんでした。
 妻は、この子は一生自力で便が出せないのではないか、と本気で心配していましたし、私は、肛門が他の子より狭いのではないか(肛門狭窄症?)と疑っていました。当時呼吸器内科医だった私は、乳児の便秘については経験に乏しく、小児科の教科書を読んだり、知り合いの小児科医へ相談しましたが解決はしませんでした。
 娘が1歳を過ぎた頃、妻が知り合いの保健師さんから「青汁が効くと聞いたことがある」という情報を仕入れてきました。ネットで飲みやすい青汁を取り寄せ、飲ませた結果、なんと自力で便を出せるようになりました。何か月ぶりに自分で排便した娘を見て、妻は泣きました。
 小児科医としての経験上、慢性便秘は一回薬剤を使って便をしっかりと出しきり、便秘の悪循環を断つことが重要です。一方で食事内容も重要で、娘にはたまたま青汁が合ったようですが、これが皆に当てはまるとは思いません。しかし、子どもの便秘で悩む方には、玄米や根菜などをお勧めするとともに、一言青汁も添えるようになりました。

 わが子の病気に対して両親は代わってあげたいと思い、自分のこと以上に心を痛めるものです。今となっては小さな問題にも思えますが、たかが便秘、されど便秘です。あの頃は「まさか青汁が効くなんて」と思いましたが、教えていただいた保健師さんに、私と妻は感謝しています。


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2019年03月25日