総合内科専門医を取得しました

総合内科専門医を取得しました

 今年、私は「総合内科専門医」の試験を受け、合格しました。
 総合内科専門医とは、「呼吸器内科」や「循環器内科」などの、多岐に渡る内科の枠を超えて、総合的に患者を診断する医師のことです。

 高齢化が進み、肺だけでなく心臓も、肝臓も、腎臓も、といったように、全身の臓器に問題を持つ方が非常に多いです。総合病院では、肺については呼吸器内科、心臓については循環器内科、といったように、多数の科にかかりますが、そのような分業制では、薬が多くなりすぎたり、色々な科にかかってもそれぞれの臓器には異常が見つからず診断につながらないことがあります。

 そこで、専門の枠を超えて、より横断的に、総合的に診断するスキルを高めようというコンセプトで「総合内科専門医」という資格が作られました。総合内科専門医の役割は、各分野の予備知識を持って初期対応をおこない、適切な時期に専門医へ橋渡しをすることです

 総合内科専門医の試験は、1年に1回、全国の内科医が東京の試験会場に集結し、丸1日かけてマークシート式で行う筆記試験です。私は今年が初チャレンジで、総合内科専門医試験のための問題集を買って勉強しました。私が専門としている呼吸器内科は、感染症、アレルギー、膠原病、腫瘍など、もともとかなり広い知識を求められる分野であることや、小児科で経験を積んだことも幸いして、なんとか試験を終えました。それでも見当もつかない問題や聞いたことのない病気に対する設問があり、まだまだ知識不足だと思い知らされました。また、試験会場では、様々な年齢の医師たちが試験時間の合間に一生懸命勉強している様子を見て、大変気持ちが引き締まりました。

 合格通知を見た時は、素直にとても嬉しいと感じました。総合内科専門医の名に恥じぬよう、肺の病気のみならず、全身の病気について、引き続き勉強を続けていきたいと思います。


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2019年03月05日